タイトル:俺だけ塔で農家はじめました
作者 :Lim Hyeong(脚色/演出)・Lee Ha-kyung(作画)・sdcknight(原作)
連載期間:2023年~
話数 :72話(2024年10月現在)
作品情報

ある日突然都会に現れた謎の塔。人々はその塔をダンジョンと呼んだ。ダンジョンは地形は険しく強力なモンスターがひしめく危険な地であったが、大量のお宝が眠るチャンスの地でもあった。 平凡な日々を送っていた青年「耕田聖司」。ある日買い物から帰る途中、彼の前にダンジョンの入口が現れる。「これで自分も金持ちになれる!」と、嬉々として入口に足を踏み入れたものの、なぜか塔から遠く離れた隠しエリアにワープしてしまう。彼の手元にあるのは、スーパーで買った野菜のみ。誰もいない隠しダンジョンで聖司の生死をかけた農作がはじまる!
管理人の戯言
初めてこの漫画と出会ったときの印象は「ダンジョンものなのに農家?キャラクターが可愛い」くらいな気持ちで読んでいました。
読み進めていくうちに、農家でダンジョンに来る冒険家やダンジョンの管理人を喜ばせていく、農家メルヘンな物語なのかなと思いました。
異世界もののような要素がありながらも、しっかり現実世界とのつながりが残っていて、こういう物語では珍しく「僕は元気でやっています」というのを家族に届けてもらうシーンがあるのですが、それもまたシュールで面白いです。
また出てくるキャラクターが動物が多いのですが、それがまた可愛く本当に家族のような温かさが伝わってきます。特にウサギの出産シーンは待つ家族目線があり、どこか感動が芽生えます。
物語が進んでいくと、様々な動物たちが主人公を慕い、ついにはダンジョンの管理人(ドラゴン)までもが、主人公に対して好意的になっていくというなんとも面白い展開になってきました。
まだまだ始まったばかりのため、これからの展開に注目です。
注目ポイント①ダンジョンという舞台設定の意外性
ダンジョンという舞台設定の意外性
ダンジョンと言えば、剣と魔法の世界で、勇者が冒険し、強大な敵と戦う場所というイメージが一般的ですよね。しかし、この漫画の主人公、耕田聖司は、そんな一般的なダンジョンのイメージを覆すような、ある意味平和な生活を送ることになります。
聖司が迷い込んだのは、モンスターも宝も、はたまたレベルアップも期待できない、いわばダンジョンの「裏側」のような場所。そこには、広大な洞窟と豊かな土壌が広がり、まるで秘境の農園のような光景が広がっています。
剣を手にモンスターと戦うのではなく、スコップを手に野菜の種をまく。魔法で火を放つのではなく、水をやり、雑草を抜く。そんな、日常的でどこか懐かしい風景が、この漫画の大きな魅力の一つです。
読者は、聖司と一緒にダンジョンという異質な空間で、農業という普遍的な行為を体験できます。剣と魔法のファンタジーに疲れた人にも、新鮮な驚きと感動を与えることでしょう。
注目ポイント②個性豊かな登場人物たちが織りなす人間ドラマ
個性豊かな登場人物たちが織りなす人間ドラマ
主人公の耕田聖司は、一見どこにでもいる平凡な青年ですが、ダンジョンという特殊な環境下で、持ち前の勤勉さと創意工夫を発揮し、たくましい農夫へと成長していきます。聖司は、ただ野菜を育てるだけでなく、ダンジョンで出会う様々な生き物たちとの交流を通して、人間としての深みを増していくのです。
例えば、ダンジョンに住む温和なウサギたち。最初は警戒していたウサギたちも、聖司が育てた新鮮な野菜の味に感動し、彼を慕うようになります。聖司はウサギたちと水をやり、時には一緒に歌を歌ったりするなど、心を通わせていきます。
また、ダンジョンには、聖司の野菜を求めて、様々なモンスターたちが集まってきます。獰猛な肉食獣から、臆病な小動物まで、その種類は様々です。聖司は、それぞれのモンスターの特性を理解し、彼らに合った野菜を提供することで、ダンジョンに平和な共存をもたらします。
これらの個性豊かな登場人物たちは、それぞれが抱える悩みや葛藤を持ちながらも、聖司との出会いを通して、少しずつ変化していきます。聖司の優しさや誠実さは、周囲の人々を温かく包み込み、物語に深みを与えています。
注目ポイント③心温まる人間ドラマと成長物語
心温まる人間ドラマと成長物語
ダンジョンという閉鎖的で孤独な環境の中で、主人公の耕田聖司は、植物を育てる喜びや、仲間との絆を深めていきます。最初は、ただ生き延びるために農業を始めた聖司ですが、次第に植物の成長を見ること、そしてそれを通じて生まれる命の尊さを実感するようになります。
聖司が丹精込めて育てた野菜は、単なる食料にとどまりません。それは、ダンジョンに住むモンスターたちとのコミュニケーションツールとなり、彼らの心を癒やし、友情を育むきっかけとなります。また、聖司の野菜は、ダンジョン外の人々にも届き、彼らの生活を豊かにします。
聖司は、植物を育てるだけでなく、ダンジョンという過酷な環境の中で、仲間たちと協力し、困難を乗り越えていきます。その過程で、聖司は自分自身の成長を感じ、人間としての深みを増していきます。
聖司の成長物語は、読者に温かい感動を与えます。読者は、聖司と一緒に喜び、悩み、そして成長していく過程を体験することができます。
注目ポイント④クスッと笑えるギャグとユーモアあふれる描写
クスッと笑えるギャグとユーモアあふれる描写
ダンジョンという非日常的な空間で、主人公の耕田聖司は、予想外の出来事に次々と巻き込まれていきます。ウサギたちとの出産、毒を持つハチの来襲、大食いクマの接近、言葉を話す行商人のネコのテオの出現など様々な動物たちが聖司の農園にやってきます。
動物たちは聖司の作る農作物や料理が大好きです。農園にある池には魚がたくさん取れるため、テオは大満足です。彼らのコミカルな行動は、物語に笑いを添え、読者を飽きさせません。
さらに、聖司自身のぼやきや独り言も、読者の心を和ませます。ダンジョンの生活に振り回されながらも、聖司は持ち前のユーモアで困難を乗り越えていきます。
注目ポイント⑤農業を通じて得られる意外な知識と発見
農業を通じて得られる意外な知識と発見
この漫画は、単なるファンタジー作品にとどまらず、読者に農業や植物に関する様々な知識を提供してくれます。主人公の耕田聖司が丹精込めて育てる野菜は、それぞれ異なる特徴や栽培方法を持っています。読者は、聖司と一緒に、これらの野菜について学び、植物の成長過程を間近で見ることができます。
例えば、ダンジョンで育つ特別な光を浴びて大きくなる光合成野菜や、深海の熱水噴出孔のような環境で育つ熱帯果物など、現実には存在しないようなユニークな植物が登場します。これらの植物は、単に物語を盛り上げるだけでなく、読者に植物の多様性や生命力の強さを教えてくれます。
これらの知識は、単に面白いだけでなく、日常生活にも活かすことができます。例えば、野菜の栄養価や旬の野菜の種類を学ぶことで、より健康的な食生活を送ることができます。
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