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漫画「托卵妻とサレ夫」感想・レビュー!愛する息子は他人の子って恐ろしい!

ヒューマンドラマ

タイトル:托卵妻とサレ夫
作者  :森脇葵
連載期間:2023年~
話数  :全35話

作品情報

優しい妻、そして可愛い息子と平和で温かな日々を送っていたはずの義人だったが、 ある日、息子の血液型が自分と妻の血液型からは生まれでない“血液型”だと発覚する。 妻に疑いの目を向けたくない義人だが、次第に妻の本性が明らかになり…。 他の男との間にできた子供を夫との子供と偽る托卵女子ーーその子、本当にアナタの子ですか? ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件等とは一切関係はありません。

管理人の戯言

初めてこの漫画と出会ったときの印象は「托卵ってなんだ?絵がホラーチックで気になる」くらいな気持ちで読んでいました。

読み進めていくうちに家族の新しい形というか、そういうことって現実問題あるかもしれないなというのを考えさせられる物語で少し怖かったです。

付き合うなら○○、結婚するなら○○って聞いたことってありますよね?やはり結婚するなら経済力っていうのは大切であるのは分かりますが、この奥様は完全に計算されていましたね。

男性ってそういうの分からないじゃないですか。

「あなたの子どもです」と突然言われても、身に覚えがあれば、万が一ということも考えると受け入れざるを得ない状況になりますよね。

欲しくて子どもが出来た時と「まさか」と思って出来た時、何でこうも印象が変わってしまうのでしょうか。そしてなんて人間は愚かな生き物なのでしょう。

托卵って聞いた時、気持ち悪いとは思いませんでした。ただこの漫画上では髪の色が分かりやすくしているため、「何で不思議に思わないのか」というツッコミどころはありましたね。

今後このような話を取り上げるドラマが増えそうだなとドキドキしてしまいました。

と思っていたら、早速トレンドに上がっていましたね。

松本若菜、木曜劇場『わたしの宝物』で“托卵妻”に変貌 夫婦のタブー描く愛憎劇で初のフジ主演

俳優の松本若菜(40)が10月スタートのフジテレビ木曜劇場『わたしの宝物』で主演を務めることが30日、発表された。今作は、踏み越えてはいけない一線で葛藤する女性を描いた『昼顔』、『あなして』の流れを汲(く)む、夫婦のタブーを扱ったドラマの第3弾。松本は現在放送中のTBS系ドラマ『西園寺さんは家事をしない』で主演を務めており、今作で2クール連続民放連ドラ主演となる。今作がフジテレビ系連続ドラマ初主演を飾る松本が「托卵(たくらん)」という禁断の決断を下す悪女を演じる。

同作は夫以外の男性との子どもを、夫との子と偽って産んで育てる「托卵」を題材に、“大切な宝物”を守るために悪女になることを決意した一人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を完全オリジナル脚本で描く。“昼顔妻”を描いた『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(2014年7月期)と、“セックスレス”をテーマにした『あなたがしてくれなくても』(2023年4月期)を手がけた三竿玲子氏がプロデューサーを務め、脚本は同じく『あなして』を担当した市川貴幸氏が務める。

※引用:ORICON NEWS

2024年10月のドラマも期待したいところです。

さて、この物語の結末は果たしてどうなるのか、あっという間の35話をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

そもそも托卵って何?

托卵(たくらん)とは

「托卵」とは、本来、カッコウなどの鳥が他の鳥の巣に卵を産み付け、その鳥に雛を育てさせるという生物学的な現象を指します。この行為を例えに、人間社会においては、女性が夫以外の男性との間にできた子どもを、夫の子として育てさせることを「托卵」と呼ぶことがあります。

托卵女子 とは、このような行為を行う女性を指します。つまり、夫以外の男性との子を、夫の子として出産し、夫に夫自身の子どもであると信じ込ませて育てさせる女性のことです。

ちなみに2005年にイギリスで行われた研究では、25人に1人、約4%は父親が違うケースがあると発表しており、現在日本においても増えており6%~10%程度いるようです。

注目ポイント①驚愕のストーリー展開

驚愕のストーリー展開

「托卵妻とサレ夫」は、そのタイトルからもわかるように、驚きの連続です。主人公の大桐義人は、平凡なサラリーマンで、毎日を淡々と過ごしていました。しかし、ある日突然、自分の子どもだと思っていた息子が他の男性との子どもだということが発覚します。この衝撃的な事実から物語は始まり、義人の心の葛藤や栞子の裏切りの理由が次々と明らかになります。

義人は、最初は信じられない思いでいっぱいでした。栞子との結婚生活は順調だと思っていたのに、なぜこんなことが起きたのか。彼の心の中で様々な感情が渦巻きます。怒り、悲しみ、そして絶望。しかし、彼は真実を知るために行動を起こします。

最近は生まれてすぐ行わない血液検査。その検査結果により、息子の血液型を知った義人は確信を得ます。じゃあ一体、誰との子どもなのか、彼は怒りに震えながらも、冷静に事実を確認しようとします。

このように、「托卵妻とサレ夫」は、読者を飽きさせない驚きの連続であり、キャラクターたちの深い心理描写が魅力です。

注目ポイント②言葉巧みな栞子

言葉巧みな栞子

この漫画の魅力の一つは、キャラクターたちの心理描写が非常に丁寧であることです。特に、主人公の義人の心の動きが細かく描かれており、読者は彼の苦悩や葛藤に共感せずにはいられません。まだ確信が得られていない時も、不倫を疑うような描写が出てきます。そのとき、妻の栞子は言葉巧みにバレないように取り繕います。

義人「なんか匂い…朝と違うね」

栞子「え?えっやだ変な匂いする!?お客さんに頼まれてアロマ焚いたんだけどっっ」

上手いですよね。これでは義人は疑いようがありません。

物語の中に多くのドキッとする場面が訪れます。読者はそこにドキドキすることでしょう。

注目ポイント③リアルな日常描写からの恐怖

リアルな日常描写からの恐怖

「托卵妻とサレ夫」は、現実の夫婦関係や家庭の問題をリアルに描いている点でも評価されています。義人と美咲の夫婦生活は、一見すると普通の家庭そのものです。彼らは共に日常を過ごし、子供たちと一緒に笑い合う普通の家族に見えます。しかし、その裏には多くの問題が隠されています。

ある日、息子にアレルギーが見つかり、血液検査をすることになりました。血液型が分かってしまうと大変なことになると瞬時に察知した栞子は結果を隠すために検査結果を聞きに行くのを自分が行くと言い出します。

それでも栞子の態度はいつもと変わりありません。

血液検査の結果を知った栞子の一言

「こんなのがあったってなくったって、私たちは家族だよね」

帰宅してから検査結果を家族に聞かれます。栞子はとっさに義人と同じA型と答えます。

しかし、ある偶然により義人は検査結果が書かれているカードを拾ってしまい、息子がB型であることを知ります。栞子はO型のためB型は生まれません。それでは一体誰の子どもなのでしょうか。

そして栞子は義人にバレたことを察し、また一言つぶやきます。

「失敗したなぁ、すぐに捨てればよかった」

この言葉は読者に恐怖を与えることでしょう。

注目ポイント④人間関係のドロドロ感

「托卵」というテーマを軸に、大人たちの歪んだ欲望が渦巻く人間ドラマが描かれています。不倫相手は、自分の子どもを産めないという切実な願いから、他人の子を我が子として育てようとするのです。この行為は、鳥の托卵を彷彿とさせ、人間の歪んだ愛情表現を浮き彫りにします。

一方、主人公は、血の繋がりのない息子を取り戻そうと必死に努力します。この対比は、「血の繋がり」が果たして全てかという普遍的な問いを投げかけています。主人公の行動は、血縁を超えた絆の深さを示唆する一方で、不倫相手の執着は、人間の所有欲の恐ろしさを浮き彫りにします。

この物語は、血の繋がりという概念を揺さぶり、家族とは何か、愛とは何かという根源的な問いを突きつけます。登場人物たちは、それぞれが「家族」という概念を自分なりに解釈し、そのために様々な手段を用います。その結果、彼らの欲望は衝突し、人間関係は複雑に絡み合います。

読者は、登場人物たちの行動に共感したり、非難したりしながら、自分自身の人間性を深く見つめることになるでしょう。この作品は、単なるエンターテイメントにとどまらず、読者の心に深く残る普遍的なテーマを描いています。

血の繋がりを巡る、大人たちの欲望のぶつかり合い。この物語は、人間の心の奥底にある光と闇を描き出し、読者に衝撃と感動を与えることでしょう。

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